永福町大勝軒/高めの料金設定の理由に迫る!

ラーメン

本年3件目の大勝軒は、どうしても行ってみたかった【永福町大勝軒】

大勝軒に興味を持ち、色々と調べてみると永福町系の人気が非常に高かったです。

山岸マスターの東池袋系とは直接の接点がないという永福町系がなぜ人気なのか?とても気になったんで本店に訪問しちゃいました!

60年以上繁盛する理由は300回を超える「味変え」

【永福町大勝軒】の開業は1955年3月。以来、60年以上に渡って繁盛しているお店ですが、その秘訣はなんと300回以上に及ぶ「味変え」にあると言います。

初代店主の草村賢治さんが『人間の味覚に頂上はない。常に感動してもらえる味を』との想いから味の改良を重ね、1年に5回~6回の割合でタレとスープの「味変え」に取り組んできたと言います。材料の品質や酒類、量、ブレンドの方法など、あらゆる角度から徹底的に見直しています。明らかに味が向上するまで何度でも試作を重ねるというから並大抵のものではありません。

最高ランクの高価な素材を他店の10倍使用

数ある「味変え」の中でも2014年2月~6月にかけては革新的なもの。

その主眼は『材料を従来以上に高品質でこだわりのあるものに切り換える。同時に仕込みに使う量も大量に増やす』といったもの。

具体的には、スープに使うかつお節をこれまでの荒亀(小型のカツオが原料でカビ付け前のもの)一辺倒だったものからカビ付けした枯節を新たに加え、枯節8に対し荒亀2の比率に変更。コストはかかるものの、風味は魚臭さが少なくまろやかで、香味よく甘みもあり、旨味のある出汁がとれるといいます。

かつお節業者は『永福町大勝軒ほど最高ランクの高価な材料を使っているラーメン店は、私の知る限りでは都内に一軒もなく、しかもびっくりするほど大量に使う』と驚きの声をあげています。

煮干しは開店時片口イワシだったものを真イワシに、そして現在は片口イワシ・うるめイワシ・平子イワシの3種類に。豚肉も普通の豚肉から栃木産の芋豚に。背脂も普通の物から山形産庄内豚と栃木産せせらぎの2種に変更。

当然、材料費は以前の5割増と跳ね上がりましたが、材料の大量仕入れと即金払いで他店より仕入れ値を15%くらい低く抑えることに成功。また、経費の見直しなどの工夫もしてカバー。

ここまでするのはなぜか?『景気回復が実感できない状況だからこそ、質の良い材料をたっぷりつぎ込んで、味をグンと良くして、お客様に喜んでもらおう』というお客様ファーストの想いから。

メニュー

メニューはごくごくシンプルなもの。価格は高く感じますが、最高ランクの材料を大量に使っていることや、この後ご紹介しますが、麺の量も他店の約2倍なので「適正価格」と言えるのではないでしょうか。むしろ2杯分のラーメンと考えると安いかもしれません。

ラーメンに生玉子?その食べ方とは

訪問する前にメニューを調べたところ、「生玉子付」というメニューがあることを知りました。食べ方としては生玉子にラーメンのスープを入れ、かき混ぜた上で麺をつけて食べる、というもの。いわゆるつけ麺スタイルですね。

中華麺「生玉子付」1,180円(税込)

で、でかいっ!これはかなりの大きさ。店内にはこの大きなラーメン目当てに来ている男子高校生のグループなどもいます。

ちなみにトレイで運ぶ理由としては

  • 持ち運ぶとき、どんぶりの中に指が入ったら不衛生でお客様に不快な思いをさせる
  • 出し下げのサービスに時間と手間がかかる
  • テーブルに脂汚れがつく

との問題点の解消のために導入されたとのこと。

そしてこの見たこともない大きな大きなレンゲ。この大きなレンゲにも意味があり、麺をレンゲにのせて食べる女性が多いことからこの大きなレンゲを導入したとのこと。

麺はたっぷり2玉。量が多い為、店内には厨房から聞こえてくる湯切りの「チャッチャッチャッチャ」という小気味よいリズムの音が絶えず聞こえてきます。

「ラーメン一杯で一食分の食事として十分満腹になるように」との想いからこの量になったそうです。

細かい煮干しが浮いているスープをラードが覆っています。これは食べるのに時間がかかる大きなラーメンなので、スープが冷めないようにするには?と試行錯誤した中で行きついた知恵とのこと。スープにほどよく油膜が張って熱が逃げにくくなるというのがからくり。

味は、節系の出汁に煮干しが強めに出ているような感じ。かと思えば、昔ながらの中華そばとは?と聞かれたらここのラーメンを挙げるな、と思わせるような懐かしさも感じます。

確かにスープは最後まで冷めませんでした。

麺は中太ちぢれ麺で柔らかもちもちの食感。最後までのびずに楽しめたのと、柔らかいこの麺の食感は印象的。

隠し味的に柚子も忍ばされています。

チャーシューはあっさりしていながらもトロッとした食感でこのラーメンにぴったり。サイズは大ぶりではなく、食べやすくカットされたものが複数枚入っていて、個人的にはこちらの方がチャーシューがたくさん入っているような気がして好き。

大半のお店が塩漬けメンマを使うのに対してこちらでは乾燥メンマを使用。乾燥メンマはゆで戻すのに6~7時間かかったり、値段が高いため塩漬けメンマを使うお店が大半なのだとか。

この乾燥メンマをスープとタレと豚のひき肉で煮込んだもの。

歯ごたえも良く、味がしっかり染みこんでいるのでかなり美味い。このメンマのファンも多いようで、訪問時にお持ち帰りで買って帰るお客さんも見かけました。

そして生玉子にスープをといて、つけ麺スタイルでもいただきます。

ラーメンのどんぶりが大きいのもあって、なんだかすき焼きを食べているような感覚。玉子によってかなりまろやかな口当たりになります。量が多くて飽きがくるか心配な人に味変アイテムとしてもおすすめです。

大容量、大満腹です!

まとめ:すべてお客様のためにとの想いからスタート

【永福町大勝軒】いかがでしたでしょうか?

東池袋系の大勝軒とは別物ですが、人気の理由が分かった気がしました。

ラーメンの味はもちろんとして、それ以外の部分ですと店内は老舗にも関わらず非常に清潔に保たれている印象がありました。そして各席に週刊誌などが用意されており昔の中華屋さんのよう。

店員さんは白のポロシャツに身を包んでおり、そのスタイルも清潔感を感じます。そして大きめの水のグラスが空になる前に必ずどこかで見ている店員さんがいて注ぎに来てくれます。目配り、気配り、心配りと言いますが、このお店でお客さんが店員さんを呼ぶ声はほとんど聞こえません。それぐらいの接客レベルで心地良い空気です。

また、【永福町大勝軒】はおみやげラーメンにも力を入れており、家で食べてもお店の味を再現できるようにと、お湯で戻すスープではなく、実際のスープを冷凍したものになっていたりとかなりクオリティが高いようです。

気になる方はウェブショップ覗いてみてくださいね!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

本日もごちそうさまでした!


店舗情報

住所    東京都杉並区和泉3-5-3

アクセス  永福町駅南口より徒歩1分

TEL     03-3321-5048

営業時間  11:00~24:00 ※最新の営業時間はお店にご確認ください

定休日   不定休 ※詳しくはHPをご確認ください

席数    23席(カウンター13席、テーブル10席)

駐車場   なし(近隣にコインパーキングあり)

HP     http://eifuku-taishouken.com/greeding.html

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