埼玉県の東武東上線和光駅より徒歩5分。和光駅では珍しく、連日行列を作るラーメン屋を発見。
いつか行ってみたいとは思ってたんですが、昼時は必ずと言っていいほど行列を作っており、毎回諦めておりました。
ただ、こちらのお店はランチタイムとディナータイムで営業を分けておらず、通し営業なので時間を大幅にズラして行列を避けることに成功しました。
念願の訪問をお伝えします！
「濃厚」と「淡麗」の塩そば
店主は和の職人の世界で修業を積んでおり、「濃厚」と「淡麗」の2種類の塩そばが看板のお店。
「濃厚」は日向鶏と丸鶏を15時間炊きあげた鶏の水炊きを思わせる旨味の強い出汁。
「淡麗」は名古屋コーチン、 日向丸鶏を使用したコラーゲンたっぷりの出汁とホタテ、昆布、鯛、アゴ等の魚介系出汁に厳選された沖縄産の塩を加えた深みのあるスープ。
と、明確に違いが出る二品。贅沢なスープなのは間違いなさそうです。
麺は自家製麺。国産小麦を使用し玉子を使わずもちもちに仕上げた全粒粉入り多加水麺。
メニュー
濃厚、淡麗の塩そばに加えてつけ麺も通常と濃厚の2種類用意があります。まぜそばもやっているようですね。そして唐揚げにも力を入れています。
塩と醤油にこだわった唐揚げということで、店内のPOPにもそのこだわりの記載があります。
ランチタイム（11:00～14:00）は「味玉」か「帆立炊き込みご飯」がサービスという大盤振る舞い。また、14時以降でも麺の大盛りが無料なのでどの時間帯でもお得なサービスがあります。
店内の雰囲気
店内はカウンター中心にテーブル席も奥にあり、厨房からは時折バーナーで食材を炙る音が聞こえてきます。
店内に代表的なメニューの写真が貼ってあります。これは外にもあった方が良さそう。
卓上にはコショウ、一味、柚子胡椒があります。そして一番右の壺にはかつお節の粉。魚粉系の物が卓上にあるのは珍しく感じます。つけ麺向けですかね？
柚子胡椒を途中で入れると味がキリッとしまるようです。この案内は店内の至るところに貼ってあります。店主が和の職人出身ならではといった感じ。
濃厚しおそば（800円税込）
とんこつを思わせるような少し濁りがかった見た目のスープに盛りだくさんの具材が踊っています。海苔、チャーシュー、蒸し鶏、2種類のねぎと共にタケノコが入っています。
ちょいとピリ辛の高菜もついてきました。
油感はほとんどと言って良いほど感じません。一口すすると、なるほど濃厚。しかし濃厚ながらさっぱりとした後味でしつこさが全くないです。これは深いコクがあり、一口に塩では片づけられない美味さ。
やや細麺で少しちぢれが入った自家製麺。全粒粉特有の斑点が見受けられます。一口目、口に入れた瞬間にスープが絡んで甘みを感じました。スープに割と存在感がある為か、麺の存在感はそこまで感じませんでしたが、スープとの相性が良い印象。
スープにもかつお節入っておりました。なのでもっと足したい時には卓上のかつお節が入れられるんですね。
チャーシューは語弊があるかもしれませんが、昔ながらの町中華のチャーシューを感じさせるものでした。油がよくのっています。
蒸し鶏はささみ部分ではなく少し脂身が入ったもの。あっさりしていながら鶏肉を食べている感がささみ部分より強く感じます。
タケノコは、通常のラーメンでいうところのメンマ的役割に感じました、食感がアクセントになっており、ラーメンに変化が加わります。
食べている間どっかで食べたことある味に似ているな～と思いながら答えが出ていなかったんですが、「水炊きを思わせるような…」という一文を見て思い出しました！
以前、練馬駅付近で食べた博多水炊きらーめん【うかんむり】に似ています。そうなるとやはり水炊きに近い味でしょうね。深みがあってハマる人は結構いると思います。
特選淡麗しおそば（1,000円税込）
やはり行列の出来るお店で2枚看板ですので「淡麗」も挑戦しなければなりません。
今回はあっさりしているだろうと予想して、トッピング多めの「特選」にしました。
通常との違いといえば、味玉が増えておりチャーシュー、蒸し鶏は1枚から2枚に。通常の「淡麗」には1個しか入っていないつくねも2個に増えています。そして「濃厚」と違いこちらは青ねぎではなく三つ葉を使っているので、和テイスト感が強まります。
澄んだスープの見た目ですが、濃厚よりも油が目立って見えます。
味は鶏の旨味がぎゅっと凝縮されていてあっさりしていながらも出汁の旨味が複雑に絡み合っている印象。だしにかなりこだわりを持って様々な食材を使っているのが分かる味。ただ、魚介系の味はほぼ感じませんでした。
麺ですが、濃厚に比べつるつるもちもち感がより強く感じられ、少し太くも感じました。麺を変えていないとしたらだいぶスープによって変化を感じる麺という印象。全粒粉ですが、こちらも濃厚と一緒で小麦感はそこまで強くありません。
このつくねは小ぶりながらかなりスープにマッチしていて美味かった。やはりこういうあっさりした塩系のスープとつくねの相性はばっちりです。
味玉もしっかり味が入っており、個人的には一番好きな固さに仕上がっていました。
そしてお店の推奨している柚子胡椒を途中で投入。すると不思議なもので和食のお吸い物をいただいているような味に変化。良い塩加減でとても上品な味になりました。
まとめ：濃厚の勝ち！でも和の職人感は淡麗
好みやその日の体調にもよると思いますが、わたし個人の好みでいえば「濃厚」の圧勝でした。ただ、和の職人の作るラーメンとして正当な路線で行くと「淡麗」なのだろうと感じます。
「淡麗」には三つ葉が使われていたり、タケノコに関しても「濃厚」より「淡麗」の方が合っています。そして柚子胡椒を入れるとお吸い物のような上品な味に変化を見せるので、繊細な和食の良さが際立ったラーメンだと思います。
しかしなぜ「濃厚」の圧勝かと申しますと、やはりこういう水炊きに似たような味はなかなか他では味わう機会がないからです。水炊きに似ていますが、凄く深いコクがあり、鶏の旨味も存分に出ています。そして濃厚ではありますが、味の濃さやしつこさというのはなく、さっぱりしているのも特徴。ずっと食べていられる美味さがあります。
その点、「淡麗」は食べていくうちに味が単調で飽きを感じてしまう部分もあるんですが、このあたりは個人の好みだと思うのであくまで参考までに聞いておくぐらいに考えてもらえれば、と思います。
このラーメンは一度は足を運ぶ価値あり、と思います！和の職人が作るラーメンを食べてみてはいかがでしょうか？
最後まで読んでいただきありがとうございました。
本日もごちそうさまでした！
店舗情報
住所 埼玉県和光市本町12-33
アクセス 東武東上線、地下鉄有楽町線、地下鉄副都心線和光市駅南口より徒歩5分
TEL 048-466-5550
営業時間 11:00～24:00 ※最新の営業時間はお店にご確認ください
定休日 なし
席数 11席（テーブル4名席1台あり）
喫煙禁煙 全席禁煙
駐車場 なし（隣の郵便局にコインパーキングあり）
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